本の行く末哀し

 いくらで買い取ってくれたのかと尋ね、500円ほどと聞いて絶句。
 今年も大掃除の季節がやってきた。書類、紙類、書籍類の整理を早めに済ませるようにと、山の神からのお達し。
 ある資格を取るために、仕事の傍ら勉強していた当時買い込んだ専門書がたくさん残っている。教科書としてほとんどマークを書き込んだので、多分売れないだろうと遠慮。
 しかし中には、中止を決断したときまでに、活用機会のなかった書籍もある。もちろん本は定価で買うもの。未使用の書籍を集めたところ、全部で五万円近くか。
 冒頭の値段は、近くのXXオフの店頭へ持ち込んで、査定してもらった結果。家人は、手数料だねと言っていた。
 館主に言わせれば、手数料にすらなりはしない。そもそも店は無料で自宅集荷すると言っている。お客が自家用車で運び込んでくれたガソリン代およびかけた時間をお金に換算すれば、こんなはした金で「買い取り」というなどおこがましい。
 本を愛するご同輩、心せよ、本の価値は買った本人にしか分からないと割り切るべし。

Share on Facebook
Bookmark this on Google Bookmarks
[`evernote` not found]
Bookmark this on Hatena Bookmark
[`yahoo` not found]

受取拒絶または善意の押しつけ、その3

 受取拒絶のもう一通は、アメリカから投函された(ように見える)もの。

 発送者はユニセフなのか、日本で知られているXXBPなのか、両者の関係はまったく不明。館主がこの封筒に注目している点は、この郵便物が海外の送り主に返されるのかどうかだ。日本郵便のサイトの記述では、国内と国外と区別はない。ただアメリカの郵便法がどう扱うのか、それが不明。結果が楽しみだ。
 そもそも館主が何故、この種の機関から狙われるようになったのか、さっぱり分からん。
 ただ、思い当たる節が無いわけではない。何十年も昔、勤務地の近くの郵便局で口座を開いたときのこと。もちろんこちらは、いわゆるフツーの口座でしかも転勤の可能性もあり、一時的で充分だった。ところが、窓口のねえさん、しきりと別の口座を勧めるのだ。何でも、その口座にすると、元金は減らずに、利息だけは貧しい人たちの援助に使われるというのだ。万事右肩上がりの当時、マいいかと、いささか強引な勧誘に負けてしまった。
 多分、それ以降だ、海外から寄付を募る封筒が届くようになったのは。ウォール街の大富豪?天下りで数千万の役得を手に入れる高級官僚?そう思われるのは光栄だ。でも残念だが、こちらただのサラリーマン。
 時は移り、勤務地が変わり、口座はとうに解約し、定年を迎え、そして利率は限りなくゼロの時代。しかし、毎年欠かさず届くのが、この勧誘。これ以上つきまとわれるのは、迷惑。善意の押しつけにも程がある、オジサンの我慢もこれまで。

Share on Facebook
Bookmark this on Google Bookmarks
[`evernote` not found]
Bookmark this on Hatena Bookmark
[`yahoo` not found]

受取拒絶または善意の押しつけ、その2

 あらためて、郵便物の受取拒絶の方法を調べることにした。グーグル師に教えを請うと、たちどころにその種のサイトが多数見つかる。検索エンジンによっては、この記事がトップに来る。
引用:

紙に「受取拒否」、氏名、住所を書いて印鑑を押し

 そうなのか。さっそく、これまで足りなかった住所と氏名を書き加え、さらに印鑑(認め印)をしっかり、押す。
 でもちょっと待てよ、何かおかしい?住所と氏名が正しいから、届いたのに、なぜまた住所と氏名を書き加えるのだろうか。この記事は本当か?
 そこで、日本郵便事業株式会社のホームページに直接教えを請う。
 すると、ちょっと違うことが分かった。そこにはこう書いてある。以下引用:

郵便物等に下記事項を記載したメモ、付せんを貼り付け、配達担当者にお渡しいただくか、郵便窓口にお持ちいただくか、郵便ポストに投函していただければ差出人へ返還します。

* 「受取拒絶」の文字
* 受け取りを拒絶した方の印を押印または署名を記載

 どこにも住所および氏名を書けなんて文言が無いじゃないか。(ネットの書き込みが必ずしも当てにならない一例だね。)
 普通の日本人なら、認め印を押せば充分なのだ。認め印を押さない場合に限って、署名しても良いということだ。
 だいたい、日本社会で、認め印など本人のidentificationにならないことは暗黙の了解。だからこそ、これまで館主は認め印を押さずとも、「受取拒否」を見かけた郵便局員は認め印が無くとも適当に処理してくれたのだろう。
 今回はつまりこういうことなんだ。まったく異なるポストで投函した郵便物に記した「受取拒絶」を、あえて拒否した二人の杓子定規な郵便局員。認め印を押して下さい、とその場でヒトコト言えば済むものを、無言で我が家のポストに放り込んだ二人の投げやりな郵便局員。ヒトコト声をかけるのと、バイクとトラックで運ぶ労賃と時間と比べ、後者の方が安上がりとでも思ったのか?

Share on Facebook
Bookmark this on Google Bookmarks
[`evernote` not found]
Bookmark this on Hatena Bookmark
[`yahoo` not found]

受取拒絶または善意の押しつけ、その1

 二通の封筒を未開封のままポストに入れる。今度はどういう結果になるのか、興味深い。
 開けなくとも、内容は分かっている。一通は、「国境なき医師団」からの封筒。

 これまでのいきさつはこうだ。
 あるとき、何かで、開封前なら「受取拒絶」と書いて、そのままポストに投函すればよいと知った。当然、今回もそう書いて、投函。これまで例外なく、これでうまくいったのだ。
 ところが今回に限り、いつもと勝手が違った。「受取拒絶」と記したまま、また我が家に届いたのだ。ウーン、ひょっとして配達員は片面に記した「受取拒絶」を見落としたのかもしれない。そこで今度は反対の面にも見落としようのない程大きな文字で、「受取拒絶」と書いて、再度投函。
 数日後、またもや配達されたなじみの封筒にびっくり。今度はなにやら付箋が付いている。

 マニュアル第625条?いったい何を言っているのだ?どうもこれは郵便局員同士の業務連絡メモではないか。地元の配達局員に指示を出しているとしか思えない内容。おそらく、配達したときに、「還付印等の表示」を配達先、つまり私に依頼する指示と推定される。ところが、地元の配達局員は指示に従わず、郵便事業株式会社の社内連絡メモを付けたまま、私に配達したのだ。あきれてものが言えない。

Share on Facebook
Bookmark this on Google Bookmarks
[`evernote` not found]
Bookmark this on Hatena Bookmark
[`yahoo` not found]

ヒトラーのしかけた錬金術

 今でも日本の近くの某国で、密かに行われているという国家事業。
 いくらでも発行できる単なる紙っぺらと言う無かれ。そこには、偽造を防ぐ側と偽札を作ろうとする側の血みどろの戦い有り。この本「ヒトラー・マネー」には、ナチが企んだ、国家的大量紙幣贋造作戦の詳細の生々しい記述。戦争というのはこういうところまで、人を駆り立てるものなのか。以下、引用。

 戦間期の偽札犯のほとんどが失敗したのも、これらの細かい罠を見落としたためだった。偽ポンドはすぐに担当の職員に見破られ、没収されてしまったのだ。だが皮肉にも、ポンド紙幣は偽造不可能だというイングランド銀行の思い込みと過信が強まり、ナチの偽札作戦に対し、無防備なままだった。
 初めは、クルーガーのチームはこの罠のいくつかを見落としていた。だが、彼らの偽札職人としての熟練度が上がるにつれ、わざと歪めた文字や、金額の数字をスペルで綴った、その手書き文字に付けた小さな傷、それにハエの糞の跡と呼ばれるほどごく小さな点など、罠がどんどん見分けられるようになる。

Share on Facebook
Bookmark this on Google Bookmarks
[`evernote` not found]
Bookmark this on Hatena Bookmark
[`yahoo` not found]

歴史の中をたくましく、華麗に生き抜いた女性の回想録

 この本「阿片茶」は、何度読み直してもおもしろい。恋多きイタリア女性だが、人生のどの場面でも命がけ。
 まるで映画を観ているような、大人の恋愛。そこらの兄さん、姉さんの恋愛物語に辟易している方にも、おすすめの一冊。
 「あなたは私のためにいろいろ尽くしてくれたわ。そのことは決して忘れない。」
 「忘れることにする。それがいちばんいい。いまの君は君自身の問題を解決しなければならない。自分で何とかしなければならないんだ。私たちの生活はどんどん変化していく。何かが起こればそれをそのまま受け入れるしかない。いつまでも続くものなんて何ひとつありはしないんだ。」
 イタリア貴族の伯爵令嬢が母国で、タムなる中国人留学生と出会ったばかりに、めまぐるしく運命にもてあそばれていく体験を回想。戦時下の混乱のため、タムと生き別れ、一時は日本軍のスパイとして利用される。東洋のマタ・ハリは川島芳子だけではなかったか。
 離陸寸前の飛行機内で米軍にとらえられ、反逆罪として中国から告訴される。スパイとしての活動はアマチュアの域を出なかったが、一種の見せしめだろう。法定内の検察側の攻撃と弁護側の反撃の描写は、まさにアメリカのサスペンス映画。最後までかばってくれたヤン氏。一方、いいより続けていた給仕人による、告訴後手のひらを返す復讐、彼女を利用してきた、日本人大佐の裏切り。
 やがて死刑の判決。それ以降、生き残るための彼女の戦いは凡人の想像を絶する感あり。
 読者をぐいぐいと引っ張り続ける彼女の筆力も、その美貌に劣らず並みでない。天は二物を与えたようだ。
 これほどの魅力的な女性に愛された男どもは、幸せ者じゃ。

Share on Facebook
Bookmark this on Google Bookmarks
[`evernote` not found]
Bookmark this on Hatena Bookmark
[`yahoo` not found]