ぼくは簡単な算数はやったことがない

以下、エニグマ・コードを解読せよからの引用。

 ある朝、私は貧乏くじを引きました。教授にテーブルまで呼ばれて、数字が並んだ紙を渡されたのです。
 「悪いがこれを解いておいてくれないか、アン?」
 私はポカンとしました。教授は誰が見ても頭が切れて、ケンブリッジ大学の数学科で教鞭をとっていた人物、かたや私のほうは、数学は得意科目ではありません。でもよく見てみたら、割り算がずらずらと並んでいるだけでした。なので全部仕上げて、教授のところに持って行きました。そして納得がいかないので聞きました。どうして私に頼まれたのですか、教授なら一瞬で終ったでしょうに、と。すると教授は、ひどくばつが悪そうな顔をして答えました。
 「いやあ、ぼくは簡単な算数はやったことがないんだよ」

教授とは、チューリングマシンで有名なあのアラン・チューリング。こんなところで登場するとは。

Share on Facebook
Bookmark this on Google Bookmarks
Bookmark this on Hatena Bookmark
Bookmark this on Yahoo Bookmark

No related posts.

One thought on “ぼくは簡単な算数はやったことがない

  1. Pingback: 信頼と裏切りの奇妙なバランス、ある二重スパイ | 湘南にそよぐ風

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

*

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">